屋根修理業のリスティング広告集客：キーワード「屋根工事」の分析

キーワードの分類

2021.05.202021.05.19

石黒文康

約15年間リスティング広告を中心にネット集客に携わる。中小企業診断士の資格を所持。シンガポールや台北で過ごした経験も。名古屋出身で、今も名古屋在住。ほぼ毎朝、自宅近くの川沿いでスロージョギングしてます。

屋根修理業者がリスティング広告を出す際に、どのキーワードを選んで広告を出すのかによって結果が大きく異なってきます。

キーワードの組み合わせによって、一見同じようなキーワードに見えても、見込み客の割合が多い検索キーワードと、見込み客がほとんど含まれない検索キーワードに分かれることがあるからです。

見込み客がほとんど含まれない検索キーワードについては、広告が表示されないように除外キーワードとして登録する必要があります。

今回は、以下の「屋根工事」の関連キーワードについて見ていきます。

「屋根工事」の関連キーワードは大きく以下の５つに分類できます。

この分類では上３つの「業者を探している検索キーワード」と地名付き検索キーワード」「補助金関連の検索キーワード」を広告が表示されるよう検索キーワードとして登録します。

下の２つについては基本的には広告が表示されないように除外キーワードとして登録します。

それでは順に見ていきます。

屋根修理業者を探している検索キーワード

まずは屋根修理業者を探している人の割合が多い検索キーワードです。

「費用」「相場」「見積」「会社」「口コミ」といったキーワードが含まれる場合は、その意味から屋根修理業者を探している検索キーワードだと判断できます。

ちなみに「工事」というキーワード自体、業者がやることなので、「屋根工事」の関連キーワードについては自分で屋根を直したい人の検索がほとんどありません。

他のキーワードと比較すると、「屋根修理」や「屋根補修」といった検索キーワードは、自分で屋根を直したい人の比率が「屋根工事」よりも多くなります。

また同じ「工事」という検索キーワードでも、「電気工事」の場合は自分で直したい人もある程度含まれます。

つまり、素人が登ると危ない「屋根」と、業者が行うニュアンスが強い「工事」の組み合わせである「屋根工事」という検索キーワードは、DIYが流行している最近では、まれに見る業者キーワードと言えます。

「屋根工事」という検索キーワードは、地名付きでも少し検索されます。

地名付きの検索キーワードは近くの業者を探している検索キーワードなので、広告を表示させる地域内の地名をすべて調べて、フレーズ一致キーワードなどで広告が表示されるよう検索キーワードとして登録しておきましょう。

「屋根工事」と検索する人の中には、工事に補助金を活用したい人が一定数いることが検索キーワードの分析データからわかります。

補助金関連の検索キーワード

面白いのは、「屋根修理」では火災保険を使いたい人がかなりいることが関連キーワードからわかるのに、「屋根工事」では火災保険に関する検索キーワードがほとんどありません。

このことから、「修理」はある日突然、天災などによって屋根が壊れたという状況が多く、「工事」のほうは計画的に屋根を作り変えたいといった状況が多いといった違いが考えられそうです。

家ではなく、ベランダやテラス、駐車場など、家の屋根以外の屋根に関する検索キーワードです。

これらの検索キーワードについては、家の屋根の素材や構造とは大きく異なる場合が多いので、こうした仕事が必要ない場合は「ベランダ」「ガレージ」などを広告が表示されないように除外キーワードとして登録しておきましょう。

最後は、その他の検索キーワードです。

「安全対策」や「靴」といったキーワードは、屋根修理業者自体が使う検索キーワードだと考えられますので、広告が表示されないように除外キーワードとして登録しておきましょう。

また「耐用年数」は、経理や税務に関する検索キーワードなので、こちらも除外しましょう。

以上、「屋根工事」という検索キーワードについて見てきました。

もういちど分類を挙げておくと、以下のようになります。

上でも書いたとおり、「屋根工事」というのはそれ自体がほぼ１００%業者を探している検索キーワードです。

ですから、「屋根工事」という検索キーワードをフレーズ一致で登録しておくだけで、無駄な広告費はほとんど出ないでしょう。

他の検索キーワードと比較すると、「屋根工事」のフレーズ一致キーワードを登録したときよりも、「屋根修理」をフレーズ一致キーワードで登録したときのほうが、除外キーワードをたくさん登録する必要があります。

とはいえ、分類の下２つのように、「屋根工事」についても一部は関連の薄いキーワードもあるので、これらを見落とさないように除外キーワードとして登録しておきましょう。