水道修理業のリスティング広告事例、検索ニーズと広告文分析

検索結果とリスティング広告の事例
この記事を書いた人
石黒 文康

約15年間リスティング広告を中心にネット集客に携わる。中小企業診断士の資格を所持。シンガポールや台北で過ごした経験も。名古屋出身で、今も名古屋在住。ほぼ毎朝、自宅近くの川沿いでスロージョギングしてます。

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それでは今日は名古屋でスマホを使って「水漏れ 修理」とGoogleで検索した結果を見ていきたいと思います。

まずは、自然検索の結果を先にみて「水漏れ 修理」と検索した人たちのニーズを知った上で、「水漏れ 修理 」でリスティングを出すとしたら具体的にどんな広告文がいいのか?という疑問に答えていきます。

以下の項目について検索結果の実例を見ながら学べる内容となっています。

  • 広告文にも使える自然検索の特徴あるキーワード
  • TVで知ったブランド名はリスティング広告でも強力
  • 24時間対応が求められていることを暗に示しているマップ
  • 加わるキーワードによってニーズが全く変わる例

この記事は、約15年間リスティング広告を専門としてネット集客に携わり、中小企業診断士の資格を持つ石黒 文康がお届けします。

リスティング広告分に使える自然検索の特徴あるキーワード

まずは検索者のニーズがよく現れている自然検索の結果から見ていきたいと思います。

こちらが自然検索の一覧です。

この自然検索の結果を一通り見てみて、以下に気になるキーワードをピックアップしてみました。

さらにグループ化して分類し、「水漏れ 修理」と検索した人たちのニーズを探ってみます。

問題

  • 水漏れ
  • つまり
  • 水道修理
  • トラブル
  • パニック

水漏れ以外にも、「つまり」という問題がセットでよく出てきます。水のつまりの問題でも困っている人が多いということが分かります。

また、「トラブル」「パニック」と言った言葉から、水漏れというのは突然起こる問題というのが伝わってきます。

問題箇所

  • 便器
  • シャワーヘッド
  • 給湯器
  • キッチン
  • お風呂
  • 蛇口

水漏れが起こる問題の箇所は、トイレ・お風呂・キッチンなど様々な家の箇所で起きていることがわかります。

問題が発生する具体的な場所なので、これらのキーワードを広告文に含めてみてもよいと思います。

業者と施工内容

  • 専門店
  • 修理
  • 工事
  • リフォーム

施工内容に関するキーワードでは、修理だけではなく「工事」「リフォーム」といった言葉も見つかりました。

自分で

  • 自分で修理
  • 簡単な方法

登場回数は少ないですが、「自分で修理」するといったような記事も検索結果に見られました。

地名

  • 愛知
  • 名古屋
  • 岐阜
  • 昭和区
  • 御器所
  • 鶴舞
  • 八事

地名については、「名古屋」を中心にこのあたりの地名がいくつか登場しています。

私のスマホが名古屋の昭和区という場所にあるので、それをGoogleがスマホの位置を検知して検索結果にダイレクトに影響を与えています。

料金

  • 出張料
  • 基本料金
  • 料金表

「出張料」や「基本料金」といったキーワードは、地域の出張型の緊急対応サービスによく使われるキーワードです。

時間や曜日

  • 最短到着時間
  • 深夜
  • 土日

水漏れはいつ起こるかわからないし、起こったらすぐに対応しないといけないトラブルなので、「深夜・土日」対応、「最短到着時間」といったキーワードが見つかります。

 

以上ピックアップした特徴的なキーワードは、自社のビジネスに合わせて広告文にそのまま含めていいものがかなりたくさんあります。

自然検索の結果は検索者のニーズに出来る限り合わせて表示されるからです。

商品リスト広告

そして、今回の検索結果では、自然検索結果のすぐあとに商品リスト広告が表示されました。

通販大手の水漏れを自分で治すための接着剤などが表示されています。

それほど緊急対応ではなく、かつ自分で直したい(安く抑えたい)場合は通販を利用する人も一定数いるということが分かります。

早さ、安さ、信頼性で勝負するTOP3の広告文

それでは広告文を一番上から見ていきたいと思います。

早さと安さがぱっと見て伝わる広告文

「最短30分」「¥1980」といった具体的な数字を含めた時間や料金の表現がタイトルで目立ちます。

説明文には、「3000円オフ」「つまり3000円~」からという論理的に考えるとよく分かりませんが、なんとなく3000円ぐらいでやってくれそうだなと感じてしまうような広告文です。深読みしすぎかもしれませんが、いわゆる認知的不協和を狙っているのかもしれません。

「まずは電話で相談」とありますので、スマホを向けには電話専用広告を使ってみてもいいかもしれませんね。この検索結果では他の業者もつかっていないので目立ちそうです。

そして「業界最安値に挑戦」「出張費無料」この辺りは緊急対応が必要な地域サービスによく登場する定番のキーワードです。

サイトリンク表示オプションでは、「屋外、トイレ、キッチン」の水漏れについてコンテンツを用意して広告文からリンクさせています。

全体的には速さそして安さが伝わり、サイトリンクも充実していて良い広告文だと感じます。

緊急対応と信頼性をアピールしたシンプルな広告文

次の広告を見てきたいと思います。

こちらは「すぐに訪問OK」ということで、すぐに来てくれることが強調されています。「即日修理」といくキーワードでも対応の早さをアピールしています。

また、タイトルと説明文で2回、「水道局指定業者」というキーワードを使って信頼性を得ようとしています。

水道の修理は緊急対応してほしいとは言え、いきなり知らない人が家に来るので、信頼性の確保はとても重要だと言えます。

ブランド名が強力、かつ必要な情報をシンプルにまとめている広告文

次の広告は、テレビCMでもおなじみのクラシアンの広告文です。

「クラシアン」と見ただけでおなじみのブランド名の安心感があります。

そして、「24時間365日ご対応」「最短30分で駆けつけ」「出張・点検・見積0円」といった具体的な数字表現がシンプルにまとめられて並んでいます。

さらに「他社より高い場合はご連絡ください」とあって、大手は高いのではないか?という不安も払拭してあります。

短い広告文ではありますが、ブランドの安心感と必要な情報をすべて網羅してとても成果が高そうな広告文です。

リスティング広告でもブランド名というのは強いと感じます。

特に、水道修理は見知らぬ人を家に入れるので、誰もが知っているブランドの安心感は強力です。

24時間対応が求められていることを暗に示しているマップ

以上3つの広告文の後に、今回はこのようなマップが表示されました。

このスクリーンショットを取ったのは午前9時前で、朝の早い時間帯です。

よく見ると、横長の地図のすぐ下に「現在営業中」というタグがあるのが分かります。

水漏れ修理」は特に緊急性が高いとGoogleが判断し、そのニーズに合わせて現在営業中の業者が優先的にこのマップに表示されたと考えられます。(キーワードによっては、このような営業時間でフィルタリングされないこともよくあります)

このような状況から考えても「水漏れ修理」はやはり24時間対応が求められていると言えます。

リスティング広告運用のアイデアとしては、深夜から早朝にかけての時間帯だけ、広告文をそれに合わせて変更するといった施策が考えられます。

具体的には深夜から早朝の時間帯専用のキャンペーンを分けて作って、そのキャンペーンの広告文には「深夜早朝でも最短30分で到着」といったキーワードを広告文に含めて、電話専用広告などで訴求すると優位に戦えそうです。

下の広告文

それでは自然検索の後に表示された下の3つの広告文ついても見ていきたいと思います。

修理の緊急ニーズにも対応できると伝えている比較サイト

1つ目の広告文は、URLやタイトルから分かるように、水漏れ修理業者の比較サイトです。

タイトルでは「即日修理できる」業者とありますので、ランキングで比較するだけではなく水漏れ修理の緊急のニーズにも対応する比較サイトであるということが伝わります。

また、「料金、スピード、実績」などいろいろな条件で比較できる便利なサイトであることも伝えています。

さらに、「水道屋さんの選び方」「水回りの基本知識」といったサイトリンクがあり、検索した人が気になるような情報も用意されていて親切な比較サイトだと感じます。

できれば地域を分けたい広告文

ふたつめの広告文ですが、こちらも比較サイトになります。

こちらも「緊急対応」できる水道業者の比較サイトです。

「優良業者の探し方」というコンテンツも、上の広告文と同じようにサイトリンクオプションで用意されています。

ランキングサイトの特徴がひと目で分かる「TOP10」とか「プロ10社を厳選」という数字キーワードが強いので、この広告文をクリックする人も多いのではないかと思います。

少し気になる点は、「中部」という地域表現の対象範囲が広すぎるところです。

検索ユーザーの視点で考えると、「愛知県、名古屋市、岐阜県、三重県」などにキャンペーンを細分化して、広告文もそれぞれの県や市に対応したものに変えると良いでしょう。

早さや料金だけでなくサービスも具体的に表現したほうがいい

こちら最後に表示された広告になります。

「1000円~」「24時間でもスピード対応」といったタイトル文の表現は、数字を使って分かりやすくて良いと思います。

説明文の方でも、「実績100万件突破」「出張費見積費0円」「最短30分」など実績やサービスについて数字で具体的に伝えています。

ただ、「地域に密着きめ細やかなサポート体制で高品質なサービス」この辺りはもっと具体的な言葉に置き換えるとさらに良くなりそうです。

例えば地域に密着というのは、主な対応地域を具体的な地名を書くといった方法です。

電話番号表示オプションは他がないので目立っていていいですね。

関連キーワード 加わるキーワードによってニーズが全く変わる例

では最後に関連キーワードのほうも見てきたいと思います。

  • 評判
  • 料金
  • 費用
  • 自分で
  • 時間
  • マンション

といったキーワードが目に入ります。

まず評判というキーワードが出てきていますので、口コミやお客様の声、比較サイトなどがこの業種にも必要とされているのが分かります。

料金や費用といったキーワードから、やはり安くサービスを受けたいというニーズがあることが想像できます。

「自分で」やりたい、そして「時間」も早く来てほしいといったニーズも関連キーワードから再確認できます。

最後の「水漏れ 修理 費用 マンション」というキーワードは、その自然検索の結果を見ても分かりますが、マンションに住んでいる場合は水漏れの修理費用を誰が負担するのかというのを知りたいというニーズになります。

「キッチン」が「マンション」というキーワードに変わるだけで検索者のニーズが全く違ってくるという点には注意したいところです。

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