夜の不在着信は何件で、何件が仕事になったか。着信履歴と受注台帳を毎月1枚にする手順
朝いちに並ぶ深夜の不在着信。折り返しても戻らない夜の電話を、着信履歴と受注台帳の突き合わせで毎月1枚の数字に変える手順です。取りこぼしの数え方から折り返しの目安、受け方の見直しまでまとめました。
朝いちの不在着信3件が消えていく理由
朝、携帯を開くと深夜の不在着信が3件並んでいます。折り返しても誰も出ません。昼にもう一度かけると、すでに他社で直っていました。駆けつけや修理の仕事では、めずらしくない朝の風景です。
このとき多くの現場では「今日は3件逃した」で終わります。翌週には、その3件は記憶から消えています。逃した数が積み上がらないので、受付のやり方を変える判断もできません。夜の電話は感覚ではなく数で見たほうが、手を打ちやすくなります。
やることは難しくありません。携帯や電話機に残る着信の記録と、受注の記録を突き合わせるだけです。月に1回、1枚にまとめます。それだけで「夜に何件鳴って、何件が仕事になったか」が見えてきます。
数える前に決めておく三つの言葉
いきなり集計を始めると、途中で手が止まります。数える単位が人によってぶれるからです。先に三つの言葉を決めておきます。
- 夜間の範囲: 何時から何時までを夜と呼ぶか。営業時間の終わりから翌朝の始業までとする例が多いです
- 1件の数え方: 同じ番号からの連続した着信は1件にまとめます。何分以内なら同じ1件とするかも決めます
- 仕事になった: 訪問の約束が取れた時点とするか、作業が終わった時点とするかを選びます
決めた内容は紙に書いて、電話機のそばに貼っておきます。担当が変わっても、同じ数え方が続くようにするためです。ここがぶれると、先月と今月の数字を比べられなくなります。
着信履歴と受注台帳を突き合わせる手順
用意するものは二つです。電話の着信履歴と、受注や訪問の記録です。記録は紙の台帳でも表計算でも構いません。
手順は次のとおりです。
- 先月分の着信履歴から、夜間の範囲だけを抜き出します
- 同じ番号の連続着信をまとめて、1件ずつの行にします
- 受注の記録から、その番号や名前を探します
- 見つかったら「仕事になった」に印を付けます
- 見つからない行には、折り返した時刻と結果を書き足します
書き出す一覧は、次の列だけで足ります。
| 列 | 書くこと |
|---|---|
| 日付と時刻 | 着信が鳴った日と時間 |
| 相手 | 番号の下4桁など、後から追える印 |
| 折り返し | かけ直した時刻。していなければ空欄 |
| 結果 | つながった・出なかった・他社で対応済み |
| 仕事 | 受注や訪問につながったかどうか |
非通知や公衆電話からの着信も、そのまま1行として残します。折り返せない相手が月に何件あるかも、立派な材料になるからです。着信履歴は古い分から消える機種もあります。月末に画面を写真で撮って残しておくと、あとで困りません。
慣れるまでは、1か月分で30分ほどかかることがあります。2回目からは10分ほどで終わる現場が多いようです。
作業中に鳴った電話も同じ紙に残す
取りこぼしは夜だけではありません。日中でも、作業の最中にかかってきた電話は取れないことが多いです。せっかく数えるなら、この分も同じ一覧に入れておきます。列を増やす必要はありません。時間帯の欄に「作業中」と書き足すだけで足ります。
現場では、その場で書き留めるのが難しいこともあります。そんなときは、車に戻った時点でまとめて書きます。1日の終わりに着信履歴を上から眺めて、心当たりのない番号に印を付ける方法もあります。手間は1日2分ほどです。
夜と作業中を分けて数えると、打ち手も分かれてきます。夜が多いなら、夜の受け方の見直しです。作業中が多いなら、日中の一次受けをどうするかという話になります。同じ取りこぼしでも、原因が違えば対策は変わってきます。
毎月1枚にまとめる数字の並べ方
一覧ができたら、数字を5つだけ取り出します。たくさん並べても見なくなるので、思い切って減らします。
| 見る数字 | 出し方 |
|---|---|
| 夜の着信 | 夜間に鳴った件数 |
| 出られた数 | その場で出られた件数 |
| 取りこぼし | 出られなかった件数 |
| 折り返しでつながった数 | かけ直して話せた件数 |
| 仕事になった数 | 受注や訪問につながった件数 |
この5つを、月ごとに横へ並べていきます。3か月ぶんたまると、曜日や季節の傾向が見えてきます。増えた月と減った月の差を、その月にやったことと並べて眺めます。広告を増やした月に夜の着信だけが増えていれば、受付が追いついていないのかもしれません。
いちばん見てほしいのは、取りこぼしのうち折り返しでつながった割合です。ここが低いままなら、朝の折り返しは間に合っていないことになります。夜のうちに何らかの応答を返す形へ、少しずつ寄せていく必要があります。
折り返しの速さを自分の数字で確かめる
折り返しは早いほどよい、とよく言われます。ただ、何分ならよいのかは業種や地域で変わります。自分の現場の答えは、さきほどの一覧から取り出せます。
やり方は簡単です。着信の時刻と折り返した時刻の差を、分で書き足します。そのうえで、仕事になった行とならなかった行に分けます。両方の平均を見比べると、境目のあたりが見えてきます。
深夜の困りごとは、朝まで待ってもらえないことが多いようです。水漏れや鍵の閉め出しは、その場で次の相手を探されやすいからです。境目が見えたら、その時間内に何かを返す仕組みを考えます。
数字が出たあとに変える受付の段取り
数えるだけでは、取りこぼしは減りません。出た数字を、受け方の見直しにつなげます。夜の電話の受け方には、大きく次の四つがあります。
- 留守番電話: 用件を残してもらう形。折り返しは翌朝になりやすいです
- 転送: 担当の携帯へ回す形。作業中は出られないことがあります
- 受付代行: 人が代わりに受ける形。夜間の対応可否は契約で変わります
- 自動音声やAIの受付: いつでも一次受けができる形。込み入った相談は苦手なことがあります
どれを選んでも費用がかかることがあります。だからこそ、先に数字を出しておきます。夜の取りこぼしが月に1件なら、今のままでよいかもしれません。毎月10件を超えているなら、受け方を変える検討の材料になります。
夜に出られたときの言い回しも、あわせて決めておきます。最初に聞くのは、次の四つで足りることが多いです。
- 今いる場所の住所
- 何がどうなっているか
- 水や電気が止まっているかどうか
- 来てほしい時間帯
この四つが分かれば、行けるかどうかを判断できます。行けない場合も、その場で正直に伝えたほうが印象に残ります。夜間は割増の費用がかかることがある点も、早めに触れておくと後で揉めにくくなります。
続けるための小さな決めごと
この作業は、続かなければ意味がありません。月末に30分だけ、予定表へ入れておきます。誰がやるかも先に決めます。
集計した紙は、1年分を同じ場所に綴じておきます。去年の同じ月と比べられると、判断がぐっと楽になります。お客様の電話番号を書き留めた紙でもあるので、鍵のかかる場所へしまうのが安心です。表計算で管理する場合も、共有の範囲は必要な人だけにしておきます。
完璧を目指さないことも大切です。相手が分からない行は「不明」のままで構いません。数え漏れが1割あっても、傾向は読み取れます。粗い数字でも、去年より確かな判断ができるようになります。
3か月続けると、夜の電話は「なんとなく多い」から「先月は何件」に変わります。そこまで来れば、次に何へお金と手間をかけるかを自分で決められます。朝いちの不在着信3件が、次の一手を選ぶ材料に変わっていきます。
参考・出典
この記事は一般的な情報です。個別の事情や判断については、専門家や関係する窓口へご確認ください。
寝ている間の電話が、朝の予約になる。駆けつけ・修理業者専用のAI電話受付です。
夜の電話をAIに任せる「無人夜勤」を見る