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【弁護士 集客】1,025件のリスティング広告キーワード分析

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はじめに

弁護士事務所のリスティング広告で、思うような成果が出ずに悩んでいませんか。クリック単価が高騰している、問い合わせにつながらない、広告代理店を変えても改善しないなど、多くの事務所が同じような課題を抱えています。

本記事では、Google広告キーワードプランナーから取得した1,025件の弁護士関連検索キーワードを詳細に分析し、検索意図の4つのパターン、費用帯別の傾向、専門分野ごとの特徴、そして除外すべきキーワードまで体系的に整理しました。データに基づいた広告運用の改善ポイントを、順を追って解説していきます。

 

 

弁護士関連の検索キーワードに見る4つの検索意図パターン

弁護士事務所へのリスティング広告運用において、検索キーワードの意図を正確に把握することは極めて重要です。今回、1,025件の弁護士関連の検索キーワードを分析した結果、ユーザーの検索行動は4つの明確なパターンに分類できることが判明しました。

【弁護士 集客】1,025件のリスティング広告キーワード分析

1.基本知識を得ようとしている段階のユーザーは、法的な制度や手続きについて理解を深めたいと考えています。法的制度の理解を求める人は「債務 整理 と は」「示談 と は」といった基本的な用語の意味を検索します。また、権利と手続きの基礎を学びたい人は「任意 整理 と は」「慰謝 料 とは」といったキーワードで、具体的な制度の仕組みを調べる傾向があります。

2.対処法や方法を探っているユーザーは、実際に問題に直面し解決策を模索しています。問題への対処法を求める人は「慰謝 料 請求 され たら」「借金 問題」といった緊急性の高いキーワードを使用します。解決方法の模索段階では「離婚 調停」「婚約 破棄 慰謝 料」といった、具体的な手続きや対応策に関するキーワードで情報収集を行っています。

3.費用と選択肢を比較している段階では、実際の依頼を視野に入れた検討が行われています。料金相場の調査では「弁護士 費用」「債務 整理 費用」といった費用面の情報を重視したキーワードが使われます。選定基準の検討段階では「弁護士 選び方」「債務 整理 おすすめ」といった、判断材料となる情報を求めるキーワードが特徴的です。

4.専門家や業者に依頼する準備ができたユーザーは、具体的な行動に移る段階にあります。専門弁護士を探す際は「債務 整理 弁護士」「離婚 弁護士」といった専門分野を明確にしたキーワードを使用します。相談・依頼の実行段階では「弁護士 無料 相談」「近く の 弁護士 事務 所」といった、即座にアクセスできる情報を求めるキーワードが顕著に現れます。

 

 

弁護士の費用帯別キーワード分析

弁護士関連の検索キーワードは、想定クリック単価により1,200円以上の高額帯300円から1,199円の中額帯299円以下の低額帯に分類されます。この価格差は、案件分野の収益性と検索者の行動段階、そして問題の緊急性が複合的に影響しています。

費用帯キーワード例月間平均検索数想定クリック単価
高額帯 (1,200円以上)事故 弁護士1,0003,008円
債務 整理 弁護士2,4002,611円
債務 整理33,1001,558円
中額帯 (300~1,199円)債務 整理 と は27,100630円
離婚 弁護士27,100589円
弁護士 無料 相談49,500516円
低額帯 (~299円)離婚 弁護士 費用9,900153円
弁護士 費用9,900146円
離婚 調停12,10070円

高額帯では、「事故 弁護士」(1,000回、3,008円)や「債務 整理 弁護士」(2,400回、2,611円)など、高額報酬案件の専門弁護士を探すキーワードが並びます。交通事故の賠償金や債務整理の過払い金は数百万円規模になることも多く、弁護士報酬も比例して高額になるため、事務所間の競争が激化しています。

中額帯には、「債務 整理 と は」(27,100回、630円)という情報収集キーワードと、「離婚 弁護士」(27,100回、589円)という依頼段階のキーワードが混在しています。収益性の高い債務整理分野では情報収集段階から競争が始まる一方、離婚案件は報酬規模が限定的なため、依頼段階でも中額帯に留まる傾向があります。

低額帯では、「離婚 弁護士 費用」(9,900回、153円)や「離婚 調停」(12,100回、70円)など、離婚関連の情報収集キーワードが中心です。離婚案件は着手金と成功報酬を合わせても数十万円程度が一般的で、広告投資の回収が難しいため、特に情報収集段階では低単価での入札が主流となっています。

 

 

専門分野別の検索需要とクリック単価分析

弁護士関連キーワードを専門分野別に分析すると、検索ボリュームと収益性に明確な逆相関が見られます。最も検索数が多い離婚分野(172,880回/月)は平均クリック単価が444円と最も低く、検索数が少ない交通事故分野(26,390回/月)は2,558円と最高値を示しています。

専門分野月間検索数合計平均クリック単価代表的なキーワード例
交通事故26,390回2,558円交通 事故 弁護士(9,900回)
債務整理94,510回1,776円債務 整理(33,100回)
離婚172,880回444円離婚 弁護士(27,100回)
相続13,050回708円相続 弁護士(4,400回)
労働問題4,920回583円労働 問題 弁護士(1,300回)
刑事事件5,720回1,547円刑事 事件 弁護士(2,900回)

高収益分野の特徴として、交通事故(平均2,558円)と債務整理(平均1,776円)が突出しています。これらの分野は賠償金や過払い金という明確な経済的利益が存在し、成功報酬型の料金体系が一般的なため、広告投資に対するリターンが計算しやすく、競争が激化しています。

検索ボリューム優位分野では、離婚関連が圧倒的な検索数(172,880回/月)を誇りますが、平均単価は444円に留まります。離婚案件は感情的な要素が強く長期化しやすい一方で、弁護士報酬は限定的なため、費用対効果の観点から入札額が抑制される傾向にあります。

ニッチ専門分野として、刑事事件(平均1,547円)は検索数こそ5,720回/月と少ないものの、緊急性と専門性の高さから高単価を維持しています。労働問題(平均583円)や相続(平均708円)は中間的なポジションで、安定した需要と適正な競争環境のバランスが取れた分野といえます。

 

 

広告配信から除外を検討したい検索キーワード

相談意図で分類した3つの除外候補

求人・採用関連のキーワードは、弁護士事務所での就職を希望する層の検索です。「法律 事務 所 事務」(720回/月)、「弁護士 バイト」(210回/月)、「企業 内 弁護士」(390回/月)など、求職者向けの検索は相談・依頼につながらないため、除外設定が推奨されます。

評判批判・トラブル系キーワードには、「悪徳 弁護士」(590回/月)、「アディーレ 評判 悪い」(170回/月)、「評判 の 悪い 弁護士 事務 所」(390回/月)などが含まれます。これらは既にトラブルを抱えているか、批判的な情報を探している層で、新規相談には結びつきにくい傾向があります。

公的組織やポータルサイトとして、「日弁連 交通 事故 相談 センター」(1,600回/月)、「法律 相談 センター」(720回/月)、「みんなの 法律 相談」(260回/月)などがあります。公的機関や無料ポータルサイトを探している層で、民間の弁護士事務所への直接相談には結びつきにくいため除外候補となります。

 

 

その他の特徴ある検索キーワードカテゴリ

ユーザーニーズの違いによる分類

無料相談を重視する層の検索として、「弁護士 無料 相談」(49,500回/月)、「法律 相談 無料」(5,400回/月)、「離婚 相談 無料」(5,400回/月)などがあります。初期費用を気にする層で、無料相談から有料相談への転換率を高める工夫が必要な重要なカテゴリーです。

専門分野特化型の検索として、「労働 問題 弁護士」(1,300回/月)、「医療 弁護士」(590回/月)、「不動産 弁護士」(1,000回/月)などの検索が見られます。一般的な法律相談ではなく、特定分野の専門性を求める層で、該当分野に実績がある事務所には高い成約率が期待できます。

オンライン相談を求める層には、「弁護士 相談 ネット」(390回/月)、「弁護士 無料 相談 メール」(480回/月)、「弁護士 無料 相談 ライン」(260回/月)などがあります。対面相談よりもデジタルチャネルでの相談を希望する層で、メールやLINEなどのオンライン相談体制を整備している事務所には有利なカテゴリーです。

 

 

まとめ

本記事の分析から、以下の5点が明らかになりました:

  • 検索者の意図は基本知識の習得から専門家への依頼まで4つの段階に分類できる
  • クリック単価は案件の収益性を反映し、交通事故・債務整理が高額、離婚が低額となる
  • 専門分野別では検索数と単価が逆相関し、離婚は172,880回/月で444円、交通事故は26,390回/月で2,558円
  • 求人・批判・公的機関関連は相談につながらないため除外候補となる
  • 無料相談重視層、専門分野特化型、オンライン相談希望者など多様なニーズが存在する

これらの特徴を踏まえたキーワード選定と入札戦略により、費用対効果の高い広告運用が可能になります。自社の強みと照らし合わせて最適なキーワード戦略を構築することで、本当に法的支援を必要としている方々との出会いを増やすことができるでしょう。

より詳しい分析や運用のご相談は、お気軽に無料相談をご利用ください。

 

本サイトの執筆・監修者

石黒 文康

15年以上、リスティング広告を中心にネット集客に携わる。「顧客の成功が、自分たちの成功につながる」を信条に、スタッフとともに日々切磋琢磨しています。趣味は、週末のボートルアーフィッシングと平日毎朝のスロージョギング。

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