1. はじめに
鍵開け業者の皆様、リスティング広告の効果的な運用のためには、ターゲットとなるユーザーがどのような検索をしているのかを知ることが重要です。
今回は、Google広告のキーワードプランナーから取り出した「鍵が開かない」に関連する1,202件の検索キーワードデータを分析し、具体的な傾向をご紹介します。
2. リスティング広告における「鍵が開かない」検索キーワードの全体像
検索データの分析から、ユーザーの検索は4つの主要カテゴリ「住居関連」「乗り物」「収納設備」「トラブル」に分類することができました。
「自転車」「トイレ」「スーツケース」など客単価や緊急性の点で広告を表示させるべきではないサブカテゴリも多く見られます。
3. 「鍵が開かない」の検索ボリューム分析
検索ボリュームのデータからは、以下のような多少の変動はありますが、鍵開けで困っている人については、検索需要の季節変動はあまりないことが分かります。
- 11月と10月：検索数2,900回でピーク
- 12月から3月：2,400回で安定的に推移
- 4月、6-9月：1,900回とやや減少
- 5月：2,400回に回復
4. 「鍵が開かない」の費用帯別検索キーワード分析
| 費用帯 | キーワード例 | 月間平均検索数 | 想定クリック単価 |
|---|---|---|---|
| 高額帯 （1,300円以上） | 鍵開けられない | 140回 | 1,371円 |
| 鍵が開かない | 2,400回 | 1,358円 | |
| 家の鍵が開かなくなった | 70回 | 1,217円 | |
| 中額帯 （800-1,300円） | 鍵が壊れて開かない | 10回 | 1,143円 |
| カードキー開かない | 110回 | 756円 | |
| 玄関の鍵が開かない | 110回 | 881円 | |
| 低額帯 （800円未満） | マスターキー開かない | 10回 | 528円 |
| ポストの鍵が開かない | 320回 | 595円 | |
| ロッカーの鍵開かない | 320回 | 559円 |
「鍵が開かない」「鍵開けられない」という素直でストレートな表現の検索キーワードのクリック単価相場が高くなっています。
「玄関」「カードキー」といったより具体的な検索キーワードは、中額帯として少しクリック単価が安くなっています。
「ポスト」「ロッカー」は500円台と安価なのは、出張コストに見合わない案件として業者が避けているためだと考えられます。
5. 検索目的別の除外検討キーワード分析
低単価サービス関連のキーワード：
自転車、スーツケース、ポスト、ロッカーなど、作業単価が低く、出張コストに見合わない分野は除外キーワードとして登録しておく必要があります。
情報収集目的のキーワード：
“開け方”を含む検索が月間平均1,000回以上確認されています。これらは具体的な解決方法を探す情報収集目的の検索なので除外キーワードになります。
商品購入目的のキーワード：
“販売”、”通販”などの商品購入に関連するキーワードが確認されています。これらは商品購入に特化した明確な検索意図を持つものなので駆けつけ業者にとっては除外キーワードになります。
メーカー情報収集：
特定メーカー名と”説明書”、”マニュアル”などの組み合わせが確認されています。これらは製品情報の確認を目的とした検索なので除外しておくのが無難です。
6. 固有名詞を含む検索キーワードの分類
自動車メーカー関連（月間合計450回）：
トヨタ（90回）、ホンダ（85回）、日産（80回）など、主要メーカー名を含む検索が定常的に発生しています。自動車の鍵開けにも対応する場合は、このようなメーカー名をLPに記載するのも一つの手です。
金庫メーカー関連（月間合計380回）：
セントリー（170回）、エーコー（170回）など、大手金庫メーカーに関する検索が確認されています。特に業務用金庫メーカーは作業単価が高くなるので重要です。
住宅管理会社関連（月間合計520回）：
レオパレス（390回）をはじめとする賃貸住宅管理会社に関連する検索が存在します。管理会社が対応する可能性があるので注意が必要です。
7. まとめ
検索カテゴリの分布：
「自転車」「トイレ」「スーツケース」など客単価や緊急性の点で広告を表示させるべきではないサブカテゴリも多く見られます。
検索ボリュームの季節性：
鍵開けで困っている人については、検索需要の季節変動はあまりないことが分かります。
費用帯の特徴：
「鍵が開かない」「鍵開けられない」という素直でストレートな表現の検索キーワードのクリック単価相場が高くなっています。
除外キーワード：
ポストなど出張コストに見合わない鍵開けの分野、情報収集目的、商品を探している検索キーワードなどは除外キーワードとして登録します。
固有名詞の傾向：
金庫については特に、業務用金庫メーカーのメーカー名付きの検索キーワードは、作業単価が高くなる傾向にあるので重要です。
「鍵が開かない」の検索市場には、リスティング広告を表示させるべきではないサブカテゴリも多く見られます。検索キーワード単位でも、出張コストに見合わない検索キーワードが多く存在するので扱いに注意が必要です。
鍵開け業者の皆様は、この記事の基本的な内容に沿って、高単価案件が集中する検索キーワードへの重点配分や、単価の低い作業の広告を制限するなど、より収益性の高い集客戦略を立ててリスティング広告を運用してみてください。
