「検索向けの類似ユーザー機能」でホットな見込客を自動で増やす

 

機械学習による広告運用で推奨される「検索向けの類似ユーザー機能」

前回の記事では検索広告向けリマーケティングについて書きましたが、この機能と同じく、Googleが機械学習による広告運用で推奨しているのが検索向けの類似ユーザー機能(SAS: Similar Audiences for Search)です。

【参考】“機械学習の時代における広告運用のあり方「オーディエンス × 自動入札 × アトリビューション」”

検索広告向けリマーケティングがすでに自社サイトに訪問済みの人に検索をしたタイミングで広告を出すのに対して、検索向けの類似ユーザー機能は自社サイトに訪問済みの人たちと検索行動が似ている人に広告を出す仕組みです。

検索広告向けリマーケティングは検索しているときに出ますが、検索向けの類似ユーザー機能は検索以外でなにかのコンテンツを閲覧しているときになどに広告が出るので、この2つは補完関係にあるとも言えます。

共通点はどちらもGoogleが誇る検索エンジンの仕組みと検索の膨大なデータを、人単位のオーディエンスデータとして広告にうまく活用している点です。

 

検索向けの類似ユーザー機能を使うには質の高いリストを十分集めることが必要

繰り返しになりますが、検索向けの類似ユーザー機能は、自社サイトに何らかの関わりを持った人(リマーケティングリストに入った人)と、検索行動が良く似ている人を新たにターゲティングして他のサイトやアプリなどに広告を表示できる機能です。

たとえば、自社商品の購入やサービスの申込みまでに至った人たちの質の高いリマーケティングリストを作っていたとします。

検索向けの類似ユーザー機能は、このリスト全体の検索行動の特徴をつかみます。そして、そのリストの特徴とよく似た検索行動を取っているユーザーを自動で見つけてきてくれる仕組みです。

元となるリマーケティングリストには、Cookie が 1,000 個以上あり、検索行動に十分な類似性があることが必要になります。

 

検索向けの類似ユーザー機能はホットな人たちをターゲティングできる

また、検索向けの類似ユーザー機能は、検索行動を元に類似リストを作成するので、興味関心が自社商品サービスと一致するだけではなく、間近で何らかの解決すべき課題を持って検索を行っている比較的ホットな人たちがリスト化される広告手法と言えます。

検索結果に広告を出せる検索向けリマーケティングほどピンポイントではありませんが、間近で自社の商品やサービスに関する検索行動を頻繁に行っている人を自動でターゲティングできる広告なので、検索向けの類似ユーザー機能を使うとクリック率が通常の検索広告よりも高くなることがあります。

 

検索向けの類似ユーザー機能を活かす手順

運用の手順としては例えば、

まずはマイクロコンバージョンなど中程度の質で1,000個以上のCookieを持つ「リマーケティングリストを作成」

そのリストに対し、比較的成約率の高い「検索広告向けリマーケティングリスト」を使って購入や成約に至る上質なリストを積み上げる

上質な1,000個以上のCookieがリストに集まったら、それを元に「検索向けの類似ユーザー機能」でさらに有望な見込み客の新規訪問を増やす

といった運用サイクルが考えられます。

 
 

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検索のタイミングで出るから「しつこくない」検索広告向けリマーケティング(RLSA)

 

検索広告向けリマーケティングと通常のリマーケティングとの違い

Google広告の検索広告向けリマーケティング(RLSA: Remarketing Lists for Search Ads)は、自社サイトに過去に来てくれた人に再度広告を表示させるリマーケティング広告の一種ですが、「いま検索している人」に対して検索結果に広告を再表示させるのが、通常のリマーケティングとの大きな違いです。

通常のリマーケティングの場合は、自社とは関係のない他のサイト、ブログ、YouTubeなどに表示されることで、自社の商品やサービスを思い出してもらう機能です。

たとえば休憩時間にYouTube動画を楽しんでいるときに関係のない広告が表示されるので、通常のリマーケティングはやりすぎるとしつこい広告と思われてしまう危険もあります。

その点、検索広告向けリマーケティングは、検索結果に表示されるリマーケティング広告なので、ユーザーが能動的に何かを知りたいと思っているタイミングで広告が表示されることになります。

なおかつ、その広告内容もユーザーが検索しているキーワードに関連させて出せるので、思い出してもらうタイミングとしては通常のリマーケティングよりもかなり気の利いたタイミングで広告を出せるということになります。

また、リマーケティングではない通常の検索広告との違いは、その人が過去に自社サイトに訪れたかどうかの情報を利用する点です。

一度でも自社と接触があり、検索するタイミングで、検索キーワードに関連した広告を出せるのが検索広告向けリマーケティングということになります。

検索広告とリマーケティングのいいとこ取りなので、コンバージョン率が高くなりやすく、入札単価を高くしても費用対効果が得られる場合が多いのが特徴です。

機能としては、リマーケティングリストを分けて、それぞれに対して別の広告を表示させることもできます。

検索広告向けリマーケティングを実施するには、リストごとに1,000個以上のユニークなCookieが追加されている必要があります。

 

機械学習と検索広告向けリマーケティング

ちなみに検索広告向けリマーケティングは、データドリブンアトリビューションスマート自動入札といった機械学習の仕組みと組み合わせて使うことをGoogleは推奨しています。

“機械学習の時代における広告運用のあり方「オーディエンス × 自動入札 × アトリビューション」”

データドリブンアトリビューションというのは、ルールベースではない機械学習を使ったアトリビューション(ユーザーの購入判断までのプロセスにおいて広告ごとのコンバージョンへの貢献度を測ること)最適化の機能です。

検索広告向けリマーケティングは、最初のサイト訪問と次の検索行動という少なくとも2回以上の能動的なシグナルを利用する仕組みですから、機械学習のデータドリブンアトリビューションやスマート自動入札とも相性が良いと考えられます。

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AdWordsリマーケティング類似ユーザーの広告表示の質を改善する実践例

リマーケティングの類似ユーザーを使うと広告の表示機会がいっきに増えます。

たとえばこの記事で紹介している事例では、過去30日で類似ユーザーの平均クリック単価が1/2にもかかわらず、その表示回数は元のリマーケティングリストへの表示とくらべて5倍以上の表示回数となりました。

しかしやはり、その表示の質は元のリマーケティングと比べて劣るので、その表示の質を上げる表示の絞り込み施策についての実践例をこの記事では書いてみます。

類似ユーザーのクリック単価は半分にもかかわらずコンバージョン単価は3倍という例

類似ユーザーのクリック単価は半分にもかかわらずコンバージョン単価は3倍

 
 

クリック単価を下げるのではなく、表示の絞り込みを先にする

重要なのは、このような状態になって表示機会がいっきに増えた場合、類似ユーザーのコンバージョン単価が低いからと言って単純にクリック単価を下げるのではなく、表示の絞り込みを先にすべきということです。

なぜかというと、クリック単価を下げることによってコンバージョン率が高いユーザーの集団に広告を届けることができなくなってしまい、せっかくとれていたコンバージョンが取れなくなってしまう可能性が出てくるからです。

表示の絞り込みをする際にはコンバージョン単価が低くコンバージョン数が多い表示先というのが質の高い表示先と判断できます。

今回は、デバイスと性別で結果に違いが出るという特徴が見られたので、その2点について表示の絞り込みを行います。

 
 

デバイス別のコンバージョン数を比較

 
デバイス別のデータを見てみると、元のリマーケティングリストではPCとスマフォ経由どちらもそれほど変わらないコンバージョン単価でしたが、

元のリマーケティングの広告グループではデバイス別にそれほど違いは見られない

 
類似ユーザーのリストではスマフォからのコンバージョンに偏っていました。

類似ユーザーの場合はPCと比べてスマフォのほうがかなり良い結果が出ている

ですので、この類似ユーザー広告グループのスマフォの入札単価調整費を増やす設定をしました。

 
 

男女別のコンバージョン数を比較

 
男女別のデータを見てみると、元のリマーケティングリストからのコンバージョンが男女でコンバージョン数の開きがないのと比べ、類似ユーザーのほうは男性からのコンバージョンが多いという特徴が見られました。

類似ユーザーのほうは男性からのコンバージョンが多いという特徴がある

 
ですので、この例では男性の入札単価調整費を上げるという設定をしてみました。

男性の入札単価調整費を上げるという設定

 
年齢については選択肢が男女やデバイスと比べて多いので、もう少し全体のコンバージョン数が増えてより統計データとして有意な状態になったら絞り込みができそうです。

 
 

今回はデバイスや属性データに違いが見られたのでそこで絞り込みをしてみましたが、広告グループ除外設定からトピックやインタレストなどを使って絞り込みを掛けるという方法も考えられますね。

 
 

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AdWordsのリマーケティング類似ユーザーを設定する方法

AdWordsでリマーケティングを使っているキャンペーンでは、「類似ユーザー」という機能が使えます。

この類似ユーザーは、リマーケティングリストとしてサイトに訪問した有望な見込客と特徴がよく似ている人たちをを見つけ出すことができる機能です。

リマーケティングリストが500以上たまったら使えるようになります。

では、以下でその設定方法を説明します。

 
 

類似ユーザーができているか確認

まずは、類似ユーザーの元となるリマーケティングリストが500以上あるかを、共有ライブラリのユーザーリストに類似ユーザーの項目ができているかを確認します。

共有ライブラリのユーザーリストに類似ユーザーができているか確認

 
 

類似ユーザー用の広告グループ作成

類似ユーザーのリストができているのを確認したら、類似ユーザー用にディスプレイネットワークで新しく広告グループを作成します。

広告グループの名前を決め、デフォルトの単価を設定します。この単価はすでに運用している元のリマーケティングの広告グループの単価より少し低めで始めてみましょう。

その下の広告ターゲットの選択のところで、「インタレストとリマーケティング」を選択し、カテゴリを選択のプルダウンメニューから「リマーケティングリストと類似」を選びます。

類似ユーザーリマーケティング用の広告グループを作成して広告のターゲット、リマーケティングのカテゴリを選択

 
 

類似ユーザーのリストを追加

そうすると、類似ユーザーのリストが現れますので、そのリストを追加して、広告グループを保存します。

類似ユーザーのリストを追加

 
 

類似ユーザーの絞り込みと拡張もできますが。。

キーワード、トピック、プレースメント、ユーザー属性などで更にこのリストを絞り込んだり、自動ターゲット設定でさらにターゲットを拡張することもできます。

しかし、まずは類似ユーザーそのもので運用してみて、コンバージョン単価が上がってしまったらターゲットの絞り込み、逆にコンバージョン単価が低く多くとれたら拡張機能を試してみるというステップを踏むと良いでしょう。

類似ユーザーのターゲットをさらに絞り込む
類似ユーザーのターゲットをさらに絞り込む

自動ターゲットによるターゲティングの拡張
自動ターゲットによるターゲティングの拡張

 
 

リマーケティング用の広告をコピー

広告作成は、既存のリマーケティング用の広告グループをそのままコピーするだけで基本的にはOKです。

リマーケティング広告グループの既存の広告をコピー

 
 

設定は以上になります。

リマーケティングキャンペーンが上手く行っている場合、設定も簡単ですので是非試してみてください。

 
 

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YDNインフィード広告、サイトリターゲティングの開始手順

YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)では今年の春から、スマートフォンでタイムライン形式の掲載面に広告を表示する「インフィード広告」が始まりました。

インフィード広告のキャンペーンでもサイトリターゲティングが可能です。この記事では、その設定手順を書きました。

 
 

  1. ターゲットリストの作成
  2. 新しいキャンペーンを作る前に、まずはリターゲティングのリストを作成します。YDNの当該アカウントで、ツールメニューの「ターゲットリスト管理」をクリックします。

    YDN、ツール、ターゲットリスト管理と進む

     
     

  3. 規約に同意
  4. このような画面が出てきますので同意して「サイトリターゲティング用のタグを取得する」ボタンを押します。

    プライバシーポリシーに必要な記載事項に同意してタグを取得

     
     

  5. タグをコピーしてサイトに設置
  6. リターゲティング用のタグが画面に現れます。タグのボックスをクリックすると全選択できるので、リターゲティングを始動させたいページの タグ直前にタグを設置します。

    YDNリターゲティング用のタグをコピー

     
     

  7. 新しいキャンペーンの作成
  8. タグの準備とWEBサイトへの設置ができたら、「キャンペーン管理」メニュー、「+キャンペーン作成」ボタンをクリックして新しいキャンペーンを作成します。

    キャンペーン管理、キャンペーン作成ボタンをクリック

     
     

  9. キャンペーンの設定
  10. キャンペーンの広告掲載方式を「インフィード広告」とし、キャンペーン名を決めて一日の予算額などを設定し広告グループ作成へ移ります。

    インフィード広告を選択、キャンペーン名を決めて一日の予算額などを設定し広告グループ作成へ

     
     

  11. 広告グループ作成の画面でターゲットリストを設定
  12. 広告グループ作成画面のターゲティング設定のところで先ほど作った「デフォルトリスト」をターゲットリストとして設定します(「配信」を選択する)。

    ターゲティング設定のところでデフォルトリストの「配信」を選択

    そして広告グループ入札単価を入力して広告作成に移ります。

     
     

  13. インフィード広告用の広告画像や広告文を設定する
  14. インフィード広告の掲載フォーマットは、いわゆるレスポンシブな「テンプレート」のみで「画像サイズ(300*300)」と「画像サイズ(1200*628)」の2種類となります。ロゴ画像を使用する場合は180*180の画像も用意する必要があります。

    広告文についても、主体者表記、タイトル、説明文(最大90文字)などを設定します。

    以下のスクリーンショットのように、プレビューで実際に表示される広告の一部を確認できます。

    画像サイズ(300*300)
    画像サイズ(300x300)のレイアウトプレビュー

    画像サイズ(1200*628)
    画像サイズ(1200x628)のレイアウトプレビュー

     
     

  15. YDNテンプレート広告用、画像表示シミュレーター
  16. こちらのページで300×300、1200×628をアップロードするとテンプレートの広告がどのように表示されるかシュミレーションできます。
    http://promotionalads.yahoo.co.jp/dr/image-simulator/

    トリミングされたりかなり小さく表示されることもあるので、文字は使えず、人の顔なども中心部分に寄せて周辺にスペースを作ったほうが無難です。

    YDNテンプレートの画像表示シミュレーター

     
     

以上、YDNのインフィード広告でリターゲティングを始める手順の紹介でした。

 
 

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