完全一致のインプレッションシェアを使って広告グループのキーワード構成を見直す手順
Google AdWordsの「検索広告の完全一致のインプレッション シェア」は、登録しているキーワードと実際に検索のあったキーワードがどのくらい一致しているかの指標です。
この指標の完全一致というのは、キーワードのマッチタイプの完全一致のことではありません。マッチタイプには関係なく、例えば部分一致で登録しているキーワードであっても検索ワードと一致すると、完全一致のインプレッションとして数えられます。
この完全一致のインプレッションシェアが相対的に低い広告グループを見ていくと、部分一致を絞り込み部分一致やフレーズ一致など他のマッチタイプに変更するヒントを得られたり、広告グループ単位で除外すべきキーワードや他の広告グループに分けるべきキーワードを見つけることができ、広告グループのキーワード構成を効率よく改善することができます。
その手順を具体的に書いていきます。
1.広告グループタブで、競合指標の完全一致のインプレッションシェアを表示させる
完全一致のインプレッションシェアはデフォルトでは管理画面に表示されていないので、「表示項目」メニューから選んで表示させます。
2.フィルタで検索ネットワークのキャンペーンだけ表示させる
検索ネットワークのキャンペーンが複数ある場合はフィルタリングを使って検索ネットワークのキャンペーンだけを表示させます。
検索ネットワークのキャンペーンが一つの場合や、特定のキャンペーンだけ編集したい場合はそのキャンペーンを選ぶだけです。
3.表示回数の多い順で並べ替えて、完全一致のインプレッションシェアが低い広告グループを編集
インプレッションシェアの比較になりますので、表示回数の多い順で広告グループを並べ替えます。
そして上から順に見ていって、完全一致のインプレッションシェアが相対的に低い広告グループを見つけてそれを編集します。
4.広告グループのキーワードタブで「検索語句」をクリックして実際の検索語句を確認して編集
その広告グループで「検索語句」をクリックすると、どんな検索語句(検索クエリ)でこれまで検索されてきたのかが分かります。
完全一致のインプレッションシェアが低い広告グループの検索語句を見ていくと例えば、
- 他の広告グループに出てきて欲しい検索語句がある
- 登録していないライバルの固有名詞が現れる
- 固有名詞の別の呼び名を発見できる
- 新たにキーワードとして登録すべきフレーズが沢山出てくる
- 対立する意図しない側のターゲットに表示されていることが分かる(例えば雇用主と従業員など)
といった様々な改善のヒントを得られます。
このように、表示回数が多く完全一致のインプレッションシェアが低い広告グループは、改善の効果を大きく上げられる可能性の高い広告グループである確率が高くなります。
改善の具体策としては、
- 部分一致を絞り込み部分一致に変更する
- 他の広告グループに表示したいワードを広告グループ単位で除外ワードに追加する
- 全く表示したくないワードはキャンペーン単位の除外ワードに追加する
- コンバージョンが取れているキーワード用に新たに広告グループを追加する
- 広告グループに関連する3語以上の実際の検索語句をフレーズ一致として登録する
といった方法が考えられます。
この作業を続けていくと、広告グループに登録されたキーワードに対して意図する広告文を表示できキーワードと広告グループの関連性が高まり、クリック率も高まっていくことになるので、品質スコアが上がってアカウント全体のパフォーマンスを上げることが可能となります。